【実験・創造工房】


創作日記
『エレクトラ・U』
モノプレイ
構成・演出・演技 MAIKO

実験・創造工房 研究試演W
2004年6月28日(月) 
麻布ディ・プラッツ
監修 林英樹

『エレクトラ・U』をめぐって MAIKO
2003年晩秋
改めて芸術事に生きがいを見出してしまい、そろそろ作品を作ろうかなと思い 立つ。


2004年2月
「復帰」第一弾作品を都内某所でひっそり発表。
初対面の方にも意外と好意的な感想を頂く。
林さんからファクトリーの試演会(VとW)に出るよう誘って頂いたので、同じ路 線で出来ないか探ってみる。


3月3日 試演会V
目指す所と実力のギャップにかなり自己嫌悪を抱くが、
成るべく「意を汲もう」と好意的に意見を述べてくださったアンケートに力を頂 く。
やはりこの路線は間違っていない。
あとは自分の力次第なのだ(そして今は気が遠くなるほど不足している)と実 感。


5月某日
「エレクトラ」というテキストと、向き合う。
途中、前回も陥った「エレクトラと向き合う」状態に陥る。
イカンイカン。それじゃあ何処にも飛べない。
泣いてコントロールすることで精一杯になってオシマイ、
なんていうひねりの無いものになったら悔しい。
今まで散々やったからソレはもういいのだ。
そういうものはそこと行ったり来たり出来るようになるまではあまり使わないで いようと、心にやんわり決めたじゃないか(わざとなら使っても良い)。

私の動力源を、「エレクトラ」に使ったらどうなるんだろうと試してみる。
「愛しさ」と「ジレンマ」
おお、思考は次々と進む。
でも、思考は思考、そこまで。
とりあえず、もう若くなくなってしまったぱっとしないスーツ姿の女性、が決定。
彼女の周りの声を体に溜めてスタートするのもこの時決まった。


6月21日
WS中に時間を頂き試作品実施。
あ、路線具現化の兆候が見えた!
でもまだまだまだまだ詰め所満載。
さて、どうしましょうかー…。


6月某日
頭が混乱し、訳が分らなくなる。
説明は、必要か?
必要だ。
でも、それなら、どこまで、どういうものが、必要なのだろう?
こらえる、没頭する、
でもそれは、何かを分ってて無視することに似ている。
きっともっと別の回路が必要なのかもしれない、
と見つけかけてたものがまた揺らいでしまった。
とりあえずセリフは入れなくてはいけないので先に立てていた大まかな流れを もう少し固め、必要なセリフを洗い出す。
セリフをしっかり体に入れた後なら、
むしろ一言もセリフを発しないことだってアリだしその方が好き…。


6月某日
セリフに振り回されている現実と向き合う。
懐かしい感覚だ。
結局、セリフは体に入ってないとこうも敵になるということなのだろう。
馬と同じなのかもしれないな、なんて苦笑いする。
ああ、体の中がスカスカだ。
(こんなの稽古記録じゃないです。愚痴ばかりで)


6月28日 試演会当日
頂いたリハーサル時間でなりふりかまってられないわとセリフ入れと流れ確 認。
ココで色んなパターンで失敗しておけば良い。
(今まではその「人前で失敗すること」すら出来なかったのだから)
でも未だ失敗の仕方が甘い。
あ!そうか、スキーだってなんだって転び方から上手くならないと、だった。


トップへ
戻る