創作リポート 『糸地獄』
横山晃子
試演会のレポートです。
集団創作:『糸地獄』
メンバー 志村麻里子、横山晃子、矢部夏緒里
題材:『糸地獄』(岸田理生作)
最初の案
・初版と改訂版のテクストの『身の上話』を使い比べる(横山)
・有名な皆が知ってる曲を使いたい(志村)
・体、顔の一部しか見えない様にしたい、懐中電灯を使う(矢部)
・台本にある音譜をリコーダーか何かで弾いてみる(横山)
等の案が出る。
なんとなく、ぼんやりと『糸地獄』を使うにあたって、自分なりに勝手にイメージ
シーンを考えてみる。
・中央にあかりがあって、その中に女達がローテーションで現われ、身の上話
を語る。長文ではなく、分割してテンポよく言葉(物語)が回されて行く。色んな
身の上話が、色んな女達により、言葉遊びをしながらグルグルと続く。たまに
光が散って、言葉もダブったり連呼したり。
このイメージを二人に伝え、どうシーンとして形にするか話し合う。
イメージとして、語り手が変わる度に、カシャッとメリハリのきいた切り替えが
ほしいと相談したところ、矢部の案の懐中電灯の明滅で切替えができるので
はとなる。
顔の一部に光をあて、スポットにして語る形になる。
これが最初のシーン。
言葉が始まる前に、暗闇で息、ちょっとした物音をたてるかという案があった
が、あえて雑音(水音)のみにしようということになる。
次のシーン、理生さん独特の言葉、詩的な部分をどうにか使えないかと考え
る。擬音のような、息遣いからの流れみたいにさらっと読んでみることにする。
この時のイメージ→気怠い、自分の部屋の中でまったりと男の人を待つ女。
最後のシーン、志村→繭のセリフ。横山、矢部→糸女。リコーダーを吹くこと
で繭もまた非現実から現実味のある糸女達の日常に紛れていく。
以上が試演会での作品の流れ等です。
今回は自分的には大変ラフに楽しんでやることができました。
志村麻里子
☆総括
今回は横山の案を軸にして、それぞれ考えたコトややりたいコトを上手く入れ
ていけた。
矢部も積極的に意見を出してきて、話し合いも実際やってみても、今思うと上
手く進められたと思う。
音も稽古中、空調の音が凄く良くて、ザァーというような音にしたり(矢部自
作)、今マデ創ってきた作品より少人数だった分、発見して創っていけたように
思う。
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