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創作リポート 『生活者』
創作『生活者』について
佐藤多美子
作品を作るにあたって、一番始めに金子文子とはいったい何者であるか？と
いうことから考え、その糸口として彼女の歌から様々な情報を得ようとしまし
た。
裁判用の記録として残されている調書や、これまで彼女自ら半生を書いた過
去の記録などと違って簡潔ではありますが、他人に見せる事を意識して書い
た文章と違い、飾り立てず自分の思いのままに書いている歌の方がよりよく
金子文子という人間の事を知る事ができると思ったからです。
実際、歌を読みこんでいくと世間的な反逆者のイメージと違い、どこにでもい
るような普通の女の子といった印象が残ったため（感受性や夢見がちな所は
普通の子より強い気がしますが）、そのあたりを意識しつつチームメンバーと
一緒に作品を作っていきましたが、創作期間が短かったためか、なかなかそ
れぞれの意見がまとまらず苦労しました。最終的には作品を作る過程の最初
の入口に到達したかな？という感じです。
次回またこの作品を作る時は今回得たことを踏まえつつ、更に掘りさげた作
品にしていきたいです。
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